算数の単位を読み違える子へ|数値・単位・求めるものを整理する方法

数字は合っているようなのに、答えの単位が違う。そんなときは、計算を急ぐ前に「数値・単位・求めるもの」を分けて確認してみましょう。単位をそろえてから式を立て、答えの単位まで見直す手順が役立ちます。
計算の前に、問題文をどう整理する?
単位の読み違いは、計算力だけで説明できるとは限りません。「1本あたりの量」と「本数」、「長さ」と「長さの単位」など、問題文に出てくる情報の関係を整理するところで迷う場合もあります。まずは、問題文を一文ずつ読み、次の三つを見つけます。
- 数値:問題文に出てくる数字
- 単位:m、cm、L、mL、分、秒など、その数字が表すもの
- 求めるもの:最後に答える量と単位
たとえば「1本に2L入ったジュースが3本あります。全部で何Lですか」なら、次のようにメモできます。
| 情報 | 内容 |
|---|---|
| 1本あたり | 2L |
| 本数 | 3本 |
| 求めるもの | 全部の量(L) |
ここまで整理してから「2×3」と考えます。答えは6ですが、問題が聞いているのはジュースの量なので、「6L」と単位をつけて答えます。「3本」と「2L」は別の種類の情報だと、見た目で分かるように書くのがポイントです。
家庭では、数字に丸、単位に線を引くなど、印を分ける方法もあります。書き込みが負担になりそうなら、ノートに「数値/単位/聞かれていること」の三つだけを書いてもかまいません。読み方の声かけを探している場合は、問題文の条件を一緒に探す声かけも参考になります。
単位をそろえるのは、どんなとき?
問題文に異なる単位があるときは、計算の前に、同じ単位で表せるか確認します。たとえば「3m20cmのひもに、85cmのひもをつなぐと、全部で何cmですか」という問題では、3m20cmをそのまま85cmに足すことはできません。
- 求めるものを確認する:全部の長さをcmで答える。
- 単位をそろえる:3m20cmは320cm。
- 式を立てる:320cm+85cm=405cm。
- 答えを問題に合わせる:405cm。
「何m何cmですか」と聞かれた場合は、405cmを4m5cmに直します。同じ計算でも、問題が指定する答え方によって、最後に書く単位や表し方が変わります。
読み返すときは、「式に使った数値の単位はそろっているか」「答えの単位は質問と合っているか」の順で確認します。時間の問題なら分と秒、かさの問題ならLとmLなど、扱う量が変わっても確認の流れは同じです。
家庭では、どこまで確認すればいい?
毎回、文章全体を解説する必要はありません。まずは一問を使い、子どもがどこで止まるかを見てみます。
- 数値は見つけられるが、単位を読み飛ばす。
- 単位は読めるが、どの数字とどの量が結びつくか迷う。
- 式は合っているが、答えの単位を書き忘れる。
- 単位の変換をした後、何を答える問題だったか見失う。
止まった場所によって、手伝う内容を変えます。単位を読み飛ばしていたら「この数字は何cmかな?」と一つだけ尋ねる。数値の関係が分かりにくければ、「1本分と本数を分けて書いてみよう」と促す。計算後の書き忘れなら、答えの前に問題文の最後をもう一度読む。このように、最初から答えや式を教えず、必要なところだけ一緒に確かめます。
一度に多くの問題を続けるより、短い問題を一つ選び、子どもが「どの単位を見て、なぜそろえたか」を自分の言葉で説明できるか確かめる方法もあります。うまく説明できなくても、すぐに理解不足と決めつけず、図や単位の書き出しを使うと整理しやすいかを見ましょう。
東京書籍の新井紀子氏インタビューでは、算数に特有の言葉づかいを確認するトレーニングや、意味のまとまりを意識した読み方が紹介されています。家庭での確認でも、「ちゃんと読んで」と促すだけでなく、どの言葉や単位が手がかりになるかを具体的に確かめることができます。
同じつまずきが続くとき、誰に相談する?
さいたま市内の小学生でも、学年や使っている教科書、問題の種類によって、扱う単位や学習内容は異なります。家庭で数問を見ても、どこで難しくなっているのか判断しにくいときは、間違えた問題を一つ持って、担任の先生や算数を担当する先生に相談してみましょう。「計算が苦手です」だけでなく、「mとcmの変換はできるが、文章題では式の前に迷う」など、見えた様子を伝えると相談の焦点を合わせやすくなります。
塾や個別指導を検討する場合も、単位変換の反復だけでなく、問題文のどの情報をどう整理するかを一緒に見てもらえるか、体験時に確認できます。さいたま市中央区で小学生向けの塾を探す際の比較ポイントは、基礎・宿題・中学受験で比べる塾選びの記事にまとめています。塾を利用するかどうかは、現在の困り方や家庭の希望に合わせて検討してください。
読解力テストの結果だけで、特定の子どもの困り方を判断したり、学習の成果を約束したりすることはできません。公式RSTサイトは、教科書などの文書を正確に読み解く力を測るテストとして説明しています。この記事で紹介した家庭でのメモや声かけは、テストとは別の、問題文を一緒に確認するための工夫です。
算数の単位問題についてよくある質問
単位は問題文に出てくるたびに書き出したほうがよいですか?
毎回すべてを書き出す必要はありません。単位を読み違えやすい問題や、複数の単位が出てくる問題では、数値と単位をセットでメモすると整理しやすくなります。慣れてきたら、見落としやすい箇所だけ印をつける方法に変えてもよいでしょう。
単位変換の暗記が不十分なら、文章題より先に練習すべきですか?
どちらを先にするかは、問題を見ながら判断します。変換の仕方が分からないのか、文章から必要な単位を選べないのかで、練習する内容は異なります。変換だけの問題と文章題を一問ずつ見比べると、止まっている段階を確かめやすくなります。
答えの数は合っていて、単位だけ間違えた場合も直す必要がありますか?
答えが何を表しているかも算数の大切な確認です。「数字は合っているね」と計算を認めたうえで、「何を数えた答えかな」と問題文の問いに戻ると、責めずに単位を確かめられます。
参考資料
- 東京書籍「著者・新井紀子に聞く!『新井紀子の読解力トレーニング』の魅力」:算数の言葉づかいや、意味のまとまりを意識する読み方について参照。
- リーディングスキルテスト(RST)公式サイト「リーディングスキルテストとは」:RSTの目的と測定内容について参照。
- 日経ウーマン「新井紀子 教科書が『正しく』読めれば東大にも合格できる」:教科書を読む力を扱う記事として参照。
参考資料が説明するテストやトレーニングの内容と、本文の家庭での確認方法は同じものではありません。後者は、問題文の数値・単位・問いを整理するための編集部の提案です。

