「ちゃんと読んで」の代わりにできること|問題文の条件を一緒に探す声かけ

「ちゃんと読んで」の代わりにできること|問題文の条件を一緒に探す声かけ

問題文を読んだはずなのに、条件を見落として答えてしまう。つい「ちゃんと読んで」と言いたくなる場面もありますよね。そんなときは、読む速さや集中力を責めるのではなく、「何をする問題か」「答えに使う条件はどこか」を一緒に指さして確かめると、次の行動が見えやすくなります。

ここでは、さいたま市の小学生の家庭でも取り入れやすい、問題文の読み方と声かけを紹介します。一度に全部を直そうとせず、ひとつの確認から始めてみましょう。

問題文は、どの順番で読めばいい?

まずは、問題文を「読む・条件を探す・問いを確かめる」の三つに分けます。答えが違ったときも、すぐに最初から読み直すのではなく、どの段階で迷ったのかを確認できます。

  1. 何をする問題か読む:「求めましょう」「選びましょう」「説明しましょう」など、最後の指示に目を向けます。
  2. 答えに関係する条件を探す:数、人物、場所、順番、例外を表す言葉などに線を引いたり、指で押さえたりします。
  3. 問いと答えを照らす:「聞かれていることに答えているかな」と確認します。単位や答え方の指定もここで見ます。

最初の声かけは、「どこを読めばいい?」よりも、「最後に何をするって書いてある?」のように、見る場所を具体的に示すのがおすすめです。子どもが見つけたら、保護者がすぐ正解を言うのではなく、「その言葉を選んだのはどうして?」と聞き、問題文に戻って確かめます。

声かけの例は、「条件に線を引いてみよう」「この『それ』は何を指しているかな」「問いの言葉と答えを見比べよう」です。「ちゃんと読んで」より、今する動作が伝わります。毎回同じ手順でなくても構いません。止まった場所に応じて、一つだけ促します。

教科によって、どんな言葉に注目する?

問題文の条件は、数字だけとは限りません。教科ごとに見つけたい情報が少し違うため、子どもが迷っている箇所に合わせて声をかけます。

  • 国語:「だれが」「何をしたか」、また「その理由を本文から抜き出す」など答え方の指定を確認します。「どの一文が根拠になりそう?」と聞き、本文と問いを行き来します。
  • 算数:「全部で」「残り」「同じ数ずつ」など、関係を表す言葉に注目します。たとえば「何人に配るか」と「一人分はいくつか」は別の問いです。「最後に何を求める?」と問いを言い換えてから式に進みます。
  • 理科:実験の問題では、「先に」「変える条件」「同じにする条件」などを探します。「何を変えて、何を比べるのかな」と確認すると、手順と目的を結びつけやすくなります。
  • 社会:資料を使う問いでは、「表のどの項目を見たか」「いつ・どこについての数値か」を確かめます。「本文のどの説明と、この資料がつながる?」と聞く方法もあります。

東京書籍の新井紀子氏へのインタビューでは、教科書に出てくる算数特有の言い回しに慣れることや、意味のまとまりを意識した視写、言い換えの練習が紹介されています。どの練習が合うかは一人ひとり異なりますが、「分からない言葉を問題文の中で確かめる」視点は、家庭での読み直しにも取り入れられます。

家庭では、どこまで確認すればいい?

家庭学習では、問題を解くたびに親が読み方を指導する必要はありません。まずは一問だけ、次の順で確かめてみます。

  1. 子どもに問題文を読んでもらう。黙読でも音読でも、本人が取り組みやすい方法で構いません。
  2. 「何を答える問題?」と聞き、問いの部分を指さしてもらう。
  3. 「その答えに必要な言葉はどこ?」と聞き、条件を一つ見つけてもらう。
  4. 答えを書いたあと、「問いに答えているかな」と一緒に照合する。

途中で答えが出なくても、すぐに説明し直さず、「ここまでで分かることは何?」と確認します。子どもが自分で言えない場合は、保護者が選択肢を二つ示す、問題文の一文を短く区切る、重要語を一緒に囲むなど、手がかりを小さくします。うまくいったら、次の問題で同じ確認を本人に任せるなど、手助けを少しずつ調整しましょう。

一方、疲れているときや時間がないときに、毎回練習を続ける必要はありません。間違いを見つけても「読み方が悪い」と決めつけず、言葉の意味が分からなかったのか、問いを取り違えたのか、答えを書く段階でずれたのかを分けて見ます。正解したかどうかだけでなく、どこで止まったかが次の支援の手がかりになります。

同じところで何度も止まるときは、どう相談する?

家庭で工夫しても、問題文のどの部分でつまずくのか判断しにくいことがあります。その場合は、間違えた問題を一、二問だけ残し、「問いの指示は読めるが、条件を選ぶところで迷う」など、見えた様子を学校の先生に伝えて相談してみましょう。宿題全体を評価するより、具体的な問題と子どもの反応を共有するほうが、確認したい点が伝わりやすくなります。

さいたま市内でも、学校や教材によって問題の形式は異なります。先生に相談する際は、「どの言葉に印をつけるとよいか」「学校ではどんな確認の仕方をしているか」と尋ねると、家庭での声かけとつなげやすくなります。学校外の学習相談先を検討する場合は、教室で実際に問題文をどう扱うか、家庭への共有方法はあるかを事前に確認しましょう。さいたま市の教育相談など、公的な窓口を利用する場合は、対象や受付方法が変わることもあるため、市の公式サイトや窓口で最新情報をご確認ください。

塾を選ぶ前に基礎や宿題への対応を整理したい方は、さいたま市中央区の小学生向け塾選びも参考になります。北与野周辺で自分で学ぶ時間を大切にしたい家庭は、北与野で自立学習の塾を探すときの確認ポイントもご覧ください。相談先は、通いやすさだけでなく、子どもがどの場面で困っているかを一緒に確かめてもらえるかで比べるとよいでしょう。

よくある質問

問題文に線を引かせれば、読み落としは減りますか?

線を引くことだけで読み落としがなくなるとは限りません。何に線を引くのかを一緒に決め、「問いの指示」「条件」など目的を絞ると、確認の手がかりになります。書き込みが負担になる場合は、指で押さえるだけでも構いません。

音読させたほうがよいですか?

音読が合う子もいれば、黙読のほうが取り組みやすい子もいます。音読しても内容を確認できないときは、読み方を責めず、「何を聞かれている?」と問いの部分に戻ります。声に出すこと自体を目的にしなくて大丈夫です。

親が答えを教えるのは避けたほうがよいですか?

答えを教えることが常にいけないわけではありません。ただ、すぐ答えを伝える前に「どこまで分かった?」と聞くと、問い・条件・計算など、必要な助けを選びやすくなります。時間がない日は答えを確認し、別の機会に一問だけ読み方を振り返る方法もあります。

参考資料

  • 一次情報:東京書籍「著者・新井紀子に聞く!『新井紀子の読解力トレーニング』の魅力」 https://www.tokyo-shoseki.co.jp/product/topics/arai_training.html(教科に特有の言い回しや、視写・言い換えの考え方を確認)
  • テスト提供元の説明:リーディングスキルテスト(RST)「リーディングスキルテストとは」 https://rst-web.s4e.jp/about-rst(テストの目的と読解プロセスの説明を確認。家庭での声かけ効果を示す資料としてではありません)

当記事の見解:問題文の読み方を「問い・条件・答えの照合」に分ける手順と家庭での声かけは、上記資料を参考に編集部が整理した提案です。特定の方法による成績向上や、困難の解消を保証するものではありません。

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この記事を書いた人

勝村航太

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