【読解力がないのに塾で授業を受けても意味がない？“わかったつもり”のままでは成果が出ない理由】

はじめに：塾に行けば成績が上がると思っていませんか？

「そろそろ塾に通わせたほうがいいかな…」
「塾に行ってるのに、どうしてテストの点数が上がらないの？」

そんな悩みを抱える保護者の方は少なくありません。

塾に通うことで学力が向上するケースはたしかにありますが、
“ある力”が不足していると、どれだけ授業を受けても学びが定着しないことがあります。

それが、「読解力」です。

塾の授業では、学校よりも早いペースで内容が進んだり、
応用問題や過去問対策が中心になったりすることが多くあります。

しかし、そもそも子どもが教科書の内容をきちんと読めていないと、

といった状態になり、
ただ座って話を聞いているだけで終わってしまうのです。

読解力に関する研究で知られる新井紀子氏は、
「文章の構造を正しく読み取れない子は、説明を聞いても理解できない」と警鐘を鳴らしています。

たとえば、次のような文章：

「AであるがゆえにBが起こった。その結果Cになった」

この一文に含まれる論理の流れを理解するには、

といった力が必要です。

読解力が不足している子どもは、こうした文の“構造”を把握できないため、
説明を聞いても「なんとなくのイメージ」で理解した気になってしまいます。

読解力が十分でない状態で塾に通うと、

といった学習が定着しやすくなります。

一見、宿題もこなしているし、ノートもきれい。
でも、“なぜそうなるのか”を説明できない。

これは、読解力不足による“学習の空回り”と言えます。

国語だけでなく、

といった、あらゆる教科で読解力は必要です。

つまり、読解力が育っていないうちは、塾での学習がうまく活きないということ。

では、どうすればよいのでしょうか？

答えはシンプルです。

具体的には：

このような読解力の土台ができた段階で、
塾の授業は大きな意味を持つようになります。

塾は“伸びる子”にとって非常に効果的な学びの場です。

しかし、読解力という土台がなければ、その学びは空回りしてしまうこともあります。

「通っているのに、なぜ伸びない？」と感じたら、
まずは「うちの子、教科書をちゃんと読めている？」と問い直してみてください。

読解力はすべての学びの土台です。
その力が育ってはじめて、塾での授業が“本当の学力”につながっていくのです。